<第137回> 近世城下町「名古屋」の中の「熱田」

<第137回>
令和6年1月20日(土)
18:00より

テーマ:近世城下町「名古屋」の中の「熱田」

現在名古屋に包摂されている「熱田」は、17世紀初頭のいわゆる「清須越」によって城下町名古屋が出現する以前から「都市」として存在したことはよく知られている一方で、その成り立ちや変遷、具体的な都市景観については、資料が少ないことからこれまで余り言及がなされてこなかった現状がある。発表では、16世紀前半頃の都市熱田を描いたものとされるものの分析がなされて来なかった熱田神宮所蔵「熱田神宮古絵図(残闕)」・同「熱田神宮境内図(享禄古図写)」・徳川美術館所蔵「熱田社古図屏風」の「絵解き」(分析)を基に16世紀前半頃の都市熱田の様子を確認し、それを踏まえて近世城下町「名古屋」の中の「熱田」がどのような都市であったのか、について考えてみたい。

講師: 細谷公大 氏(神道史学会々員)

1979年三重県生まれ、皇學館大学大学院文学研究科博士前期課程国史学専攻修了。専門は建築学(社寺造営組織)、歴史地理学(景観復元)。
【主要論文】
「中世後期から近世初期における遷宮の政治史的発展と工匠組織ー皇大神宮別宮伊雑宮を事例に」(『神道史研究』53の1 神道史学会 2005年)
「中世後期から近世初期の宇治・山田における結界とその機能」(『Mie history』18 伊勢中世史研究会 2006年)
「伊勢神宮工匠の発生とその展開 ― 特に進止権の所在を中心に」(『明治聖徳記念学会紀要 』53 明治聖徳記念学会 2016年)
「中世後期から近世初期における神宮建築工匠の精神的支柱」(上野秀治編『近世の伊勢神宮と地域社会』岩田書院 2015年)
「近世初期以前における熱田社建築工匠について― 大工頭岡部又右衛門の検討を中心に」(『神道史研究』69の1 神道史学会 2021年)他

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会場: 札幌かに本家栄中央店