料亭つたも主人・深田正雄の住吉の語り部となりたい

第61回(2016.4.24)

「掃除と挨拶」から栄ミナミエリアマネジメントへ

中日新聞 朝刊 2016年4月19日 タッチパネル案内板 紹介記事
写真1:中日新聞 朝刊 2016年4月19日
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栄ミナミエリアマネジメント社会実験が4月17日、“日本初!地上の歩道部へのタッチパネル式デジタルサイネージの設置”でスタートしました。同日10時40分より河村たかし名古屋市長参加のもと、栄ミナミ地区において社会実験開始セレモニーを開催いたしました。名古屋初となる都市再生特別措置法を活用したエリアマネジメントの導入をめざし、地元主体で社会実験を実施します。(写真1)

栄ミナミエリアマネジメント社会実験協議会では、日本で初めて、地上の歩道部にタッチパネル式デジタルサイネージを7ヵ所に設置。多言語対応の地図やイベント情報等、まちに関する最新情報を発信することで、訪れる方の快適性を高めます。

また広告を掲出し、その収益で道路清掃等の公共還元事業を実施します。将来、公共空間で得られた収益で地域を活性化するエリアマネジメントの仕組みづくりを検討します。

デジタルサイネージ 河村市長会見、パネル(南大津通り中電ビル前)、春姫道中
写真2:デジタルサイネージ 河村市長会見、パネル(南大津通り中電ビル前)、春姫道中

同日は南大津通り歩行者天国も行われ、第22回目春姫道中も開催されるなか賑やかな栄ミナミとなりました。(写真2)

今後、エリアマネジメント事業の本格実施をめざして、有料駐輪場事業、コミュニティサイクル事業などの社会実験の実施を予定しています。

20年前の矢場公園周辺の「掃除と挨拶」活動から、2007年栄ミナミ音楽祭をキッカケに、新たな組織づくりが活発に動き出しました。
「コミュニティはセキュリティ」の合言葉で、町衆の安心安全な街づくり共同体として栄ミナミ地域活性化協議会が中心となってイベント事業を継続しつつ、お互いが親しくなっています。他地域では例のない事業も多く、これからの姿と社会実験の流れを紹介してまいりましょう。

写真3:プリンセス大通りサントリー・アーチ広告
写真3:プリンセス大通りサントリー・アーチ広告
写真4:オウカン桜並木・南伊勢町通 ナディアパーク西 企業協賛
写真4:オウカン桜並木・南伊勢町通
ナディアパーク西 企業協賛

昨年末より話題となっているのが、プリンセス大通りアーチ広告です(写真3)。

「安定した収入を得て、まちづくりに投資できる仕組みができた。車が走る公道の真上に広告を掲げるのは全国的にも珍しい」(伊藤孝紀名古屋工業大学准教授談)。

3本のアーチ改修費2600万円をサントリーさんが宣伝協賛するなど、商店街の財源に貢献しております。

今年の春、栄ミナミの若木の桜が注目されました。仲間たちが「栄ミナミ桜を育てる会」として三蔵通り、久屋大通から名駅地区まで2kmに約250本を植える構想です。早咲きのオカメザクラ、オオカンサクラを各商店街と企業が協賛して名古屋市に寄贈、土木局が管理していく協力体制ができつつあります。(写真4、南伊勢町の桜並木)

有料駐輪場事業は夏前までに、三蔵通りラシック南側歩道に機械式駐輪ラックを100台規模で設置。料金は100円ですが、商店街での利用者には駐輪チケットをサービスしていただき相互の利便を図る計画です。

コミュニティサイクル事業も社会実験として、実施段階となりました。現在、用地確保を含め検討中ですが、ナディアパークや矢場公園周辺で1時間100円、1日500円くらいを目処に、今秋にはスタートする予定で進捗しています。

そして、長期ビションマスタープランでは各ストリートのカラーシンボル、ターゲット、個性を大切にしながら、栄ミナミビジョンのデザインコンセプトの同意ができてきました。また、矢場公園リニューアルプロジェクトも仲間で話し合われています。

こういった活動は名古屋市住宅都市局、緑政土木局、警察なども一体となって支援。都市づくりのモデルケースとして下記の栄ミナミエリアマネジメント法人化に向けて、具体的なタイムスケジュールが決定してまいりました。新展開に期待してください。